Notelets

誰かのために何かを作る日々の断章。試論。仮説。フィールドノーツ。

老眼でも快適なデスクワークをするための対応 - ある凡人のケース

近頃、目が疲れやすいと感じていた。本を読むのが続かない。すぐにイヤになる。

当方、近眼・老眼。メガネを外すと、あまり快適に読めない。メガネをすると、今度は老眼がジャマをする。もちろん老眼鏡をするだけでは何も見えない(近眼とはそういうもの)。詰んでる。

基本、いろいろニブい人間なので、それでもボンヤリ過ごしていた。

しかし、ある日、近眼老眼仲間が遠近両用のメガネを作ったと言っていたことに思い至った。ああそう、そうか、そういうものがあったら、いろいろラクになるかもしれない。

ということで、近所のメガネ屋さんに行って、冒頭のようなことを、絶対に老眼など縁がないであろうさわやかな青年に熱く訴えてみた。

青年曰く、

遠近両用、もしくは中近両用というのがありますが、
便利だけど、ちょっと慣れが必要です。
歪んだり、良く見える視界が狭くなったりします。

とのこと。やっぱ詰んでるのか……?

▾ 度が弱いメガネを作る、という対策

しかし、めげずに、青年とさらに話して、結果、「度が弱い普通の近眼用メガネ」を作ることになった。

そういう対処法があるらしい。度の弱さが老眼を打ち消し、近めをラクに見られるらしい。

もちろん、例えばクルマの運転などはできない。しかし、遠近両用の扱いづらさもなく、本を読むのは自然かつラクにできる。室内、普通の部屋を想定すれば、そんなに遠くを見る必要もないだろうから、日常生活は普通にできる。言い換えれば、外に出るときのメガネと、読み用の弱いメガネの2本立て。

近眼生活は長いが、そういう方法があることなどまったく意識をしていなかった。老いるとは、初めてのことばかり。

▾ メガネの2本立て体制の結果(暫定)

で、その弱いメガネをするようになってしばらく経った。

全体的な感想としては、とても快適。

紙の本は疲れなくなった。ストレスなし。
スマートフォンは、もともとできればあまり見たくないタイプだが、見るとなったら快適。
iPadは、昔から、真剣に読むと疲れたけれども、気持ち、ラクになったように思える。
MacBook本体のモニタ、また外付けの大きなモニタも快適。

ひと言で言えば、デスクワーク全般が、その昔と同じようにストレスのないものとなったと断言できる。

また、紙とモニタの行き来もスムーズになった。通常、机の上に、書類とか本とか、つまり紙を置いていることも多いと思う。その距離は、モニタよりも近い。そのわずかな位置が影響する。老眼の人はわかってくれると思うけど、モニタは老眼の影響なく見られるが、机の上の書類は見づらい、みたいなことが起きる。これがなくなった。ナイス。

また、想定していなかった変化もある。近めをラクに見られるようになって、画面の文字サイズを小さくすることができるようになった。つまり、同じ面積なら、より多くの情報を表示して、一望できるようになった。これは作業効率的にプラス。いいね。

さらに言えば、Macで、「その時に快適な文字サイズに調整するショートカット」を使いこなせるようになった。いや、ただのCommand+「+」or「ー」に過ぎないけれど、これで一覧性を高めたり、長文をちょうどいい文字サイズで読み込むことができたり、つまり最適な状態を作ることができるようになった。これまで、そういうことにアタマが向かなかった。

ということで、今のところいいことずくめ。メガネを掛け替えるのはたしかに面倒だが、まあ、メリハリがついていいんじゃないか。そんな感触もある。また、「室内用と外用」という想定ではあったけど、例えば遠目のテレビを見る時は、ちょっと度が弱い。よって「デスクワーク用と通常用」という2本立てになったが、これも別に問題ない。長時間でなければ、Macも本も外用のメガネでいけるし。

さわやか青年、ありがとう。

こんなことは、知っている人にとっては当たり前過ぎてあえて誰かに話すようなことでもないのだろう。

しかし老い初級者である筆者にとっては目からうろこが落ちる思い。ということで、こうして書き残してみた。どなたにでも通用する話でもないだろうと思うので、ご参考まで。

多分、老いるということは、こんなことが他にも起こりうるということなのだろう。年齢をことさらに意識することはないけれど、現実として、少なくとも肉体的にはアレコレ起きる。これをうまいこといなして、付き合っていかなければならない。そういえばその昔、たまたま縁がある一流衣装デザイナーが、エレガントとは言えないガチのランニングシューズを履いていて「アレっ?」と思ったことがあった。足の不具合ゆえのことだと言っていた。そういうことなのだろう。

場合によっては、そんな何かがきっかえになって、新しい世界が開けるかもしれない。それも楽しみのひとつ。とも言えるかもしれない。多少の強がりを含め :-)